私は北海道の東側の地域を「東北海道」と呼び、アルファベット表記では”Higashi-Hokkaido”と呼んでいます。
一方、この地域を「ひがし北海道」と表記する団体もあり、またアルファベット表記でEast-Hokkaidoとする団体もあり、多種の表現があるようです。
そこで今回は、なぜ私が「東北海道」”Higashi-Hokkaido”とするのか、その呼称にはどのような思いがあるのかを述べてまいります。
まず「東北海道」と漢字での表記とする理由について、前述のように「ひがし北海道」と表記する団体もあることを承知しておりますが、この「ひがし北海道」の表記は「東北海道」の“東北”の部分を“トウホク”と呼ばれる可能性があることから、敢えて“ひがし”と平仮名表記にしているのではないかと思っております。そうであれば北海道の他の地域、例えば“西北海道”があるとすれば“にし北海道”となるのか、同様に、私の地域設定には入っておりませんが、“きた北海道”、“みなみ北海道”と表記する地域があるのかという疑問が生じます。ついては、私は日本の東北地方の存在に関わらず「東北海道」の表記に拘り、この「東北海道」が「ひがしほっかいどう」と読まれるために具体的なプロモーション活動を行い、「東北海道」の認知に取り組むことが望ましいと考えます。
しかし、「ひがし北海道」の地域設定と私が設定する「東北海道」の地域はその範囲が異なっておりますので、私は「ひがし北海道」の表記に対する思いもしっかりとくみ取って、今後もより良い地域づくりのためにともに力を合わせて取り組んでまいりたいと考えております。
次に、なぜ”Higashi-Hokkaido”であるのか、なぜ”East-Hokkaido”ではないのかということについて、この表現には世界の国々の国名の由来を考えれば自ずと答えが出てまいります。
世界にはたくさんの国があり、それぞれに固有の国名がありますが、それらの国名にはその国の言葉での意味があり、それをしっかりと表現しているものです。たとえば、南アジアの国、シンガポール(Singapore)はサンスクリット語で”Singha”(=ライオン、獅子)、”Pura”(=街)から名付けられたと言われ、「ライオンの国」という意味があるそうです。また、 東京都立図書館Webサイトの「世界の国と地域を知る」 を見ておりましたら、例えばスロヴァキア(Slovenská)はスロヴァキア語で「スラヴ民族の地」、スロヴェニア(Slovenija)はスロヴェニア語で「スラヴ人の土地」という意味があるとのことです。その他にも、世界の各国がそれぞれの地域の言語による国名となっています。したがって、私たちは私たちの国の言葉でこの地域の名称を表現するという選択をしても良いのです。
「東北海道」はまさに北海道の東側ですので、意味としては”East-Hokkaido”であります。しかしながら、私たちは日ごろからこの地域を「いーすとほっかいどう」とは呼びません。私たちは私たちの公用語である日本語で「ひがしほっかいどう」と言うのですから、やっぱり”Higashi-Hokkaido”なのです。世界には「”Higashi”は”East”という意味」、”Higashi” means “East”であることを、さらには「”Higashi-Hokkaido”とはこの地域の呼び名である。」ということを知っていただけるように周知させる活動を行っていくことが望ましいと考えます。
以上のように、「東北海道」”Higashi-Hokkaido”の呼称にはそれなりの意味があります。今後、この地域の経済の発展、世界との関係づくり、地域の文化や歴史の研究など、この地域に関わる多くの人々の多くの思いが「東北海道」”Higashi-Hokkaido”に込められていくことを願っております。
2021.08.19
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