私が“気になるスポット”。今回は弟子屈町にある「渡辺体験牧場」をご紹介します。
体験牧場、ということですから、もちろん体験ができる牧場ということでありますね。
どのような体験かと申しますと、そこは牧場でございますから、牛の乳しぼり体験とか、バターづくり体験、アイスクリームづくり体験、牛の餌やり体験などの各種体験ができるのでありますよ。
この渡辺体験牧場、その敷地は見えるところ全て、くらいに広大なのだそうな。
その広さ、実に70ヘクタール(ha)!東京ドーム1個と比較するのはよくあることなのですけれど、東京ドーム1個分の広さが46,755平方メートルだって知ってましたか?46,755平方メートルをhaにすると4.6755haとなるから・・・え~っと、70/4.6755ということだから、なんと東京ドームの約15個分の広さ!となるのであります。1回で15試合できるってことですよ。そりゃ広いわ。
聞くところによりますと、牛さんの数は120頭ほどいらっしゃるそうですが、これだけの広さがあるので放牧する場所を日々変えることができているようなのですわ。その放牧する場所の数ですけれど、放牧する場所を毎日替えても2週間はかかるらしい・・・というのだから、優に14か所はあるということになりますな。実際、放牧場はそれくらいは十分にありそうです。あ、そういうことか・・1日で東京ドーム1個分で放牧して、それが15か所、みたいなイメージですな。
それで、1回放牧すると次に牛がその場所に来るのが2週間後、ということになりますので、放牧された牛が出した糞が2週間の間に乾燥して土に混じって、牧草の肥料になるんですって。そうなると、牧草が食べられたところに新たな牧草が成長していって、その牧草をまた牛が食べる、と。そうやって循環していくことで、配合飼料はほとんど使うことがなくって、牛の健康維持にもなり、ストレス解消にもつながって、当然、牛乳の味もとっても美味しくなる、という理想的なサイクルが保たれているということなのですよ。このあたりのお話は渡辺体験牧場の方に詳しく聞いてみていただくとよろしいのですけれどね。大きくは間違っていないような・・・いや、あまり自信はないかな。。。
それでは、その美味しい牛乳を使って作られたアイスクリームをいただいてみましょう。
まずはメインとなる建物に入ります。
渡辺体験牧場さんでは、ソフトクリームはカップ入りのソフトクリームでご提供されます。カップのみで、コーンはございませんのよ。
こちらが基本のソフトクリーム。その名も「牛のおっぱいミルクソフトクリーム」。牛のおっぱい。面白い名前なのですが、これがまさに「牛のおっぱい」。牛乳であって、その牛乳の奥に生クリームのような深い味わいとバターのような濃厚さも感じることができる、実に「牛のおっぱい」なお味なのです。正直言って、私はこれほど濃厚なソフトクリームを食べたことがございません。今まで食べてきたソフトクリームの中でも最も濃厚なソフトクリームであると、自信をもっておすすめできる逸品であります。価格は400円。
その他にも・・・
左にあるのはミルクジャムソフトクリーム。その名の通り、牛乳を煮詰めて濃縮したミルクジャムがかかっております。そして右側には牧草ソフトクリーム。牧場ではなくて牧草。こちらもその名の通り、本物の牧草のパウダーがかかっているのです。さて、食べてみると・・・きな粉のような、あるいは大麦若葉の青汁の粉のような、そんなお味がいたします。牧草とソフトクリームのマリアージュ。これはこれでナシではないような・・・むしろアリでありますな。さらに牛さんの気持ちになって食べ続けていると、間違いなくアリ。是非ご賞味を。価格はいずれも450円となっておりますよ。
美味しいソフトクリームをしっかりいただきましたから、ソフトクリームの原料である牛乳を作ってくれた牛さんにお礼を言わなければなりません。牛さんのいる牧場、放牧地に行ってみます。
外に出ると、放牧場が見えるように椅子が設置されておりました。
椅子に腰かけて草原を、そしてその向こうにある山を眺めていると次第に気持ちが落ち着いてきます。昨日はバタバタと忙しかったな・・・なんて考えておりました。忙しい時は時間が過ぎるのがあっという間で、もっと時間が欲しいなんて思ったけれど、こうして草原を眺めていると時間ってこんなにゆったりと流れているのだなと思いました。そうそう、時間の流れというのは本当は変わらないはずなのに、気持ちの持ち様で早くなったり遅くなったりするんですよね。
この日は雲が低く垂れこめている日でありましたが、晴れるともっと清々しい光景が広がっております。
日常を離れてみるといつもとは違うことも考えるものであって、普段はほとんど気が付かないことも、環境が変わればふと気が付くこともあります。時には環境を変えることも必要なのであって、都市圏に暮らす方にはぜひ田舎に行ってみることをお勧めいたします。しかし、田舎暮らしもまた慣れると日常になってしまいますから、田舎に住む方は時には都会に行くことで自分の環境を変えることも必要なのかもしれない、などとも思ったのでありました。
そういえば、東野圭吾氏の小説に「草にすわる」という作品があることを思い出し、草に座ってみました。ああ、草ってこんなにフワフワしているんだな・・・。
渡辺体験牧場では、本来は子牛さんたちが飲むためにある牛乳を人間たちに分けてもらっているという気持ちを持っているのだと聞きました。牛さんたちに感謝の気持ちを持って接し、美味しい牛乳を分けてもらうのだというのです。実際、そうなんですよね。だから、私たちも牛乳を飲む時には牛乳を分けてくれた牛さんたちに感謝しながら飲みましょう。牛乳を無駄にしないで、残さずしっかりと飲まなきゃならないのだな、と改めて考える私なのでありました。
遠くにいる牛さんたちに感謝、感謝。
そして、こんな真っ直ぐな直線道路もまた魅力的です。ずっと先には何があるのだろうと考えるとともに、これからの人生においても真面目に真っ直ぐ生きていこうと思わせてくれる、そんな一本道なのでありました。
冒頭にも申し上げましたが、渡辺体験牧場では牛の乳しぼり、牛の餌やり、バターづくり、アイスクリームづくりなど数々の体験メニューがあります。ただ訪れるだけではなく、実際に牛さんたちとの触れ合い、交流もできます。私自身、牛ってこんなに温かいんだ、と感じることができました。さらに、この環境の中にいることもまた体験のうち。そうして考えていくと、この牧場でできることは全てが体験であるのだなと改めて考えるのでありました。
渡辺体験牧場について、詳しくは以下のサイトもご参照くださいませ。
2023.07.17
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